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本日は「北緯36度の夜-ケンタッキーの旅」にお越し下さり、誠にありがとうございます。

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私がケンタッキーを訪れたのは、ちょうど3年前の今日です。
初めてのアメリカでしたが、広大な平野が広がっていました。

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改めて、アメリカ国土は日本の25倍の面積があります。
ハワイ州とアラスカ州を除いて48州なので、日本の47都道府県とほぼ同じ数です。

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ケンタッキー州は、最高標高1263mの比較的なだらかな地形です。トウモロコシなどの穀物畑が広がっています。

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そして、ケンタッキーは栃木の
16倍の面積があります。
北海道(83,450 km²)よりもさらに大きいです。

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それでは、ケンタッキーについて紹介します。

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まずケンタッキーの位置は、アメリカ中央よりも東側の南部地域にあります。栃木県と一緒で内陸の海なし県ですが、海まで1000kmあっても車を飛ばすガッツがあります。

それから、栃木県と同じ北緯36度なので、いつも同じ空の下を回っています。時差は14時間なので、日本の方が約半日早い時間を過ごしています。

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身近な例として、栃木県との人口比較をしてみました。
面積16倍のケンタッキーですが、人口は2.2倍程度です。
そして、人口密度は平米あたり41人です。ちなみに日光市は57人ですが、ケンタッキーは過疎地域という感じはしません。深い山が少ないため、土地が農地として活用されていることと、道路や1世帯あたりの土地がそもそも広いことなどが考えられます。
写真にダウトがあるのですが、実は、右の紅葉の写真は栃木ではなく、ケンタッキーのものです。季節や植物の風景も似ています。
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ケンタッキー州の観光資源は三つあります。
ケンタッキーダービーで有名な競馬と、トウモロコシを生かして作るバーボン、それからマンモスケイヴと言って、自然にできた巨大な地下の空洞に潜る探検があります。
日本では、福島のあぶくま洞(75m)や、山口の秋芳洞(8.5km)、岩手の安家洞(あっかどう)23kmが似ていますが、マンモスケイブの空洞は600km続くそうなので、規模が違います。

ケンタッキーの三代名物は、今後栃木でますますメジャーになる観光資源にも似ていて、❶競馬は自転車レース、❷バーボンは日本酒、❸マンモスケイヴは大谷地下空洞と言えそうです。


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ケンタッキー州の蒸留所を見てみましょう。

2014年の情報になりますが、メジャーなバーボンは9軒、クラフトバーボンが9軒、合わせて18軒がバーボントレイルツアーに参加していました。現在は加盟店が増えて23軒あります。

バーボントレイルツアーとは、専用のパスポートを持って、蒸留所を巡る、いわゆるスタンプラリーツアーです。
加盟店以外にも、さらに蒸留所があります。
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ところでバーボンとはなんでしょう?味や香りで覚えることもできますが、定義というものもあります。
一番重要なのは、バーボンはアメリカでなければ作れないということです。次に特徴的なのは❺番で、熟成にはホワイトオーク、日本でいう楢の木で作られた樽で、しかも中古でなく新樽で、内側をよーく焦がして香りを良くしたものを使います。これがバーボンの風味を作ります。
それから着色してはなりません。樽から溶け出る自然な色合いを大事にします。
さあ、いよいよ蒸留所の紹介に入ります。

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16日間のスケジュールを組んで、あちこち蒸留所を巡ってきました。走行距離は1,800km、日本縦断くらいです。

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最初に、ルイビル空港に着いて向かったのは、エイブラハム・リンカーン生誕地国立史跡です。
16代大統領のエイブラハム・リンカーンは「奴隷解放の父」として、今も多くのアメリカ人から尊敬を集めています。リンカーンが生まれた丸太小屋が、当時の姿のまま保管展示されていました。
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移動中はトウモロコシ畑が広がります。バーボンの原料ですね。017



※20件の蒸留所の資料や動画紹介。

一例掲載。


こちらはニューリフ蒸留所です。飲み比べの番です。是非お手に取ってみて下さい。
ここは大型酒スーパーや駐車場と敷地が続いている、市街地の蒸留所です。宇都宮で例えると、インターパークにある蒸留所です。
一番のPRは、左側の写真にある、巨大な蒸留機です。ガラスで囲んでいるので、外からも見える観光型の蒸留所になります。蒸留器もタンクもウィレット並みに大きいものでした。
ここで瓶詰めをしている、インディアナ州のバーボンが美味しかったので買いました。自社のニューポッドも買いました。ニューポッドとは、樽に寝かせる前の、透明な蒸留酒です。
飲み比べ番が、そのニューポッドです。
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これまで紹介した、各蒸留所の印象をひとことでまとめてみました。
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私のバーボンの好きなところは、無着色なところ、甘い香りがするところ、ボトルのデザインが個性的なところです。

バーボンの独自性として、日本のマスコミで把握しきれない、未知の雰囲気があります。これは、日本のウイスキー製造や輸入販売がスコッチをルーツとするため、スコッチに比べてバーボンの方が専門書が少なく、流通も情報も入りにくいためです。
また、長期熟成しないので、超マニア向けや高騰品にならない、フラットなウイスキーです。スコッチのように10年熟成から、というものでなく、1年で美味しい酒になります。
そして、スコットランド移民が生み出した、トウモロコシとライ麦の地酒ウイスキーです。

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本日のメニューはご覧のようになっています。
クラフト蒸留所5種、メジャーなバーボンを1種、現地の味を再現したタウンブランチカクテル、それからフードです。
一番下のガトーショコラに注目です。バーボンに合わせて、美味しいチョコレートスイーツからお出ししていきます。

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さて、最後にバーボンの常套句をお伝えします。
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バーボンというのはウイスキーだ。けれど、全てのウイスキーはバーボンとは名乗れない。
バーボンは特別なんだという、バーボンの矜持です。

素敵ですね。



そして、今日はもう1つ、素敵なことがあります。

バーボンの樽というのは、使い終わった後解体されて、このように乗り物になったり、058

椅子になったり、
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ローソクのオブジェになったりするんですね。
そして、よーく見ると、メッセージが浮かび上がってきます。

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今日はなんと、お誕生日の方がいらっしゃるようですよ!
けいこさん!お誕生日おめでとうございます!
自家製ガトーショコラで一緒にお祝いしましょう。


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